難しいと諦めていた1級建築士に挑戦!構造から意匠へ
1級建築士 合格おめでとうございます!
資格を取ろうと思ったきっかけは?
大学では構造系の建築学科だったのですが、異分野の業種に就職しました。今お世話になっている事務所に営業として来たときに、事務所の代表の方に仕事内容を教えていただき「自分にも出来る可能性がある」と気付かせていただいたことがきっかけです。今まで建築学科で勉強していても建築設計の仕事内容を詳しく分かっておらず、「難しい」というイメージで諦めていましたが、代表とお話しして「楽しそうだな、構造だったけど意匠もやってみたい。」と思い、一念発起し資格取得にチャレンジしました。
資格を取って感じることは?
父が設備の設計をしていて、高校生くらいから「建物に携われたらいいな」と思い、なんとなく建築業界に進みました。
1級建築士は自分が取れる資格ではないと思い続けてきたし、大学でも成績が良い方ではなかったので、「1級建築士は中途半端に取り組んで取れる資格ではない」と集中して一所懸命勉強しました。手が届かないと思っていた1級建築士が、今は自分の名刺代わりになっていて、当時を思うと感慨深いです(笑)
まだ建築業界に入って日が浅いので、お施主様と直接やり取りするまで行きつけていませんが、将来は資格を活かして自信を持って取り組んでいきたいと思います。
合格までどのような道のりでしたか?
学科は1回目、製図は2回目で合格しました。
学科では営業担当の方から「スタートダッシュを決めよう」「最初の1ヵ月はどんなに辛くても頑張ってください」と言われていたので、集中して勉強して、教室内でもトップの成績が出ていました。だいたい成績上位の人達が決まってくるので、トップの成績を維持しようと思って取り組んでいました。
製図では1年目に十分な知識・作図力を得ることができず、2年かかってしまいました。学科で試験前から好成績が出ていたため、周りからも「早く製図の勉強を始めた方がいい」と言われていたのですが、事前に製図の勉強に取り組む自信が無く、結局学科試験が終わってから製図の勉強を始めました。製図の先生にも作図力を指摘されていたのですが、文字や線の太さ・濃さなどの見栄えが出来ていなかったと思います。学科試験が終わって製図の勉強を始めるのは、1年目は結構大変なのかなと思います。学科試験に合格出来ないと元も子もないですが、もう少し早く製図の勉強をスタートしても良かったのかなと思います。
1年目図面を描いていたときは「出来ているかな」「合格ラインに乗っているかな」と思っていたのですが、2年目の製図試験が終わってから、1年目の図面を見返したときに「全然出来ていなかったな」「これでよく試験受けたな」と思いました(笑) 1年目は作図力が乏しかったので、2年目はひたすら線を引く練習から始めました。
独学の選択肢は?
1級建築士は勉強自体ももちろんレベルが高いですが、単純にたくさん勉強すれば合格するのではなく、テクニックや情報収集も必要だと思います。大学受験でも予備校に通っていたのですが、そのときに情報収集の重要性を痛感しました。講習機関に通うと様々なことを教えてもらえるし、合格への近道なのかなと思います。
日建学院はいかがでしたか?
学科の勉強を始めたときに営業担当の方から「スタートダッシュを決めよう」と言っていただいたり、事務局の方から「こうした方がいいですよ」とアドバイスしていただいたり、日々サポートしてもらえたのが良かったです。方向を指示いただいたりレールを引いていただいたりしたので、あとはしっかり勉強するだけでした。
また、講習機関には人がたくさん集まるので、励まし合う仲間ができたり、意識し合えるライバルができたり、刺激があって良かったです。長い試験勉強で同じ試験勉強に取り組む仲間が出来ることはモチベーションの維持にプラスなのかなと思います。
学科の勉強はいかがでしたか?
会社にも集中して勉強する環境を作ってもらえていたし、家族にも「日曜日は学校に行くから自分が居ないものとして」と伝えて協力してもらっていたので、授業は絶対休まなかったし、宿題など日建学院から言われてきたことはしっかり取り組んできました。1級建築士は相対評価試験なので「周りの人よりも少しでも前にいないと足切られる」と思い、あまり怠けることなく勉強を継続出来ていたと思います。
平日は2~3時間、休日は12時間くらい勉強していました。勉強の割合では予習・復習にテキストを35%、過去問に35%、授業に20%、理解を深め知識定着を図るために自分で調べてまとめるのに10%くらいでした。
製図の勉強はいかがでしたか?
先生がとても良かったです。知識が豊富で、マニアックな質問をしても答えてくれました。また、常にニコニコしていて人当たりも良く、質問もしやすかったです。ただ、間違っている部分があると的確に指摘していただけました。「そんなところまで指摘する?(笑)」と思うこともありましたが、試験が終わって振り返るとそれが良かったなと思います。
合格するためには30枚とよく言われていますが、1年目は25~26枚くらい、2年目は30枚以上描き上げました。
今後の受験者へメッセージを!
遊びに行きたくなるし、眠くもなるし、勉強から逃げたくなることがあると思いますが、逃げてしまうとどんどんしわ寄せになって「もう自分には無理だ」「もう来年でいいや」と自分にマイナスになってしまうかと思います。相対評価試験で何人合格するか決まっているわけではないし、全員が良い図面を描いても全員が受かるわけでもありません。勉強から逃げずに、常に周りの人より前に行くという気持ちで、毎日の積み上げていくことが大事だと思います。